居住支援法人のメリット-居住支援法人補助金2021年度(令和3年度)

共生社会実現に向けた住宅セーフティネット機能強化・推進事業として、居住支援法人に対する補助金支援やセーフティネット住宅への補助金支援があります。今回は、「居住支援法人」について、その仕組みと2021年度(令和3年度)補助金の内容をお伝えしていきます。


  • 居住支援法人とは?
  • 居住支援法人にご興味がある方
  • 高齢者・障害者・シングルマザー・外国人などのご支援をされている方へ!

居住支援法人の仕組みや補助金の内容を把握し、ポイントを整理していきましょう。

1.居住支援法人とは…

居住支援法人とは、住宅セーフティネット法に基づき、住宅確保要配慮者に対し、居住支援を行う法人として、都道府県が指定するものです。※住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給促進に関する法律第40条にて国土交通省が実施

現在、高齢者や障害者など、大家さんが感じる様々な不安により、家を借りることが難しくなっています。また、シングルマザーや外国人といった、住む場所の確保に困っている方も多くいらっしゃいます。

これに対応するため、平成29年の住宅セーフティネット法の改正法により、住宅確保要配慮者の入居を拒まない賃貸住宅の登録制度など、民間賃貸住宅や空き家を活用した「新たな住宅セーフティネット制度」がスタートしました。

住宅セーフティネット制度のイメージ図

これら問題を解決する手段として、セーフティネット住宅や居住支援法人に、注目が集まっています。しかし、まだ各方面に制度が認知されておらず、現場で活用されるケースは一部に留まってしまっているのが現状です。

令和3年2月時点で367者(47都道府県)が指定を受けています。ちなみに、弊所の所在地、岐阜県では、指定は4法人のみです。

|住宅確保要配慮者とは

居住支援法人が支援対象とする住宅確保要配慮者の範囲は、住宅の確保に特に配慮を要する者として、法律等で定められています。

具体的には、

  1. 低額所得者(⽉収15.8万円(収⼊分位25%)以下)
  2. 被災者(発災後3年以内)
  3. ⾼齢者
  4. 障害者
  5. ⼦ども(⾼校⽣相当まで)を養育している者

また、上記以外にも、国土交通省が定めた、外国⼈や児童虐待を受けた者、DV被害者、犯罪被害者などが該当します。

さらに、都道府県や市区町村が定める、新婚世帯やUIJターン、LGBT等が対象とされる地域もあります。

|居住支援法人の行う業務

居住支援法人は下記の業務を行います。

  1. 登録住宅の入居者への家賃債務保証
  2. 住宅相談など賃貸住宅への円滑な入居に係る情報提供・相談
  3. 見守りなど要配慮者への生活支援
  4. 上記1~3に附帯する業務

居住支援法人は、必ずしも1~4のすべての業務を行わなければならないものではありません。

|指定を受けられる法人

  • NPO法人
  • 一般社団法人、一般財団法人、公益社団法人、公益財団法人
  • 社会福祉法人
  • 居住支援を目的とする会社 等

NPO法人の要件・設立についての解説はこちらから!

2.居住支援法人のメリット

  • 居住支援法人は、法律に基づき居住支援を行う法人として、国のお墨付きを得られます。
  • 居住支援法人としての活動に対して、国から補助金を受けられる場合があります。

居住支援法人制度のスキーム図

|居住支援法人に対する補助金

住宅確保要配慮者の民間賃貸住宅等への入居の円滑化に係る活動を行う、居住支援法人に対して、国がその活動に要する費用の一部を補助するものです。

|活動支援事業

居住支援法人が行う補助対象となる活動(1は必須、2~4は任意)

①入居前支援

  • 相談窓口の設置や訪問による相談対応といった、住宅やサービス等の総合的な情報提供及びマッチング
  • 不動産業者や物件情報の紹介、不動産店等への同行
  • 物件内覧の同行や、契約時の手続き支援、立ち会い 等

②入居中支援

  • 定期的または随時の訪問・声かけ・機器設置等による見守りサービス
  • 一般的な生活相談や、緊急・トラブル発生時の駆けつけ対応
  • 就労支援や生活指導 等

③死亡・退去時の支援

  • 家財処分・遺品整理
  • 死後事務委任等の死亡時の事務 等

④セミナー・勉強会等の開催 

  • 賃貸住宅オーナーや管理会社、不動産店等の不動産関係者や、社会福祉法人、社会福祉協議会等の福祉関係者といった幅広い対象者への制度及び居住支援法人としての活動の周知
  • 地域の実態を踏まえた居住支援の協力体制を検討し構築するためのセミナー・勉強会等の開催

|2021年(令和3年)度予算の補助内容

2021年(令和3年)度予算では、入居後の見守り等の支援活動を行う場合に、補助上限額が200万円引上げとなります。


  • 補助上限額:1,000万円(補助率10/10)交付決定額の範囲で、実績に応じて補助金を交付
  • ※孤独・孤立対策として見守り等を実施する場合は補助上限額1,200万円
  • ※外国人向け居住支援を行う場合は、補助上限額1,200万円

3.セーフティネット住宅を整備するための補助金

セーフティネット住宅を整備するための補助制度は、国土交通省のスマートウェルネス住宅等推進事業として位置づけられています。スマートウェルネス住宅等推進事業は、高齢者、障害者、子育て世帯等が安心して健康に暮らすことができる住環境を整備する事業です。

下記の4つの事業があります。

  • サービス付き高齢者向け住宅整備事業
  • 住宅確保要配慮者専用賃貸住宅改修事業
  • 人生100年時代を支える住まい環境整備モデル事業
  • 地域生活拠点型再開発事業

この中で、住宅確保要配慮者専用賃貸住宅改修事業として、セーフティネット住宅の改修や家賃低廉化支援、債務保証支援があります。

また、関連事業として、サービス付き高齢者向け住宅整備事業もありますので、高齢者や障害者、不動産に関わる業務をされており、ご興味のある方は、こちらもチェックしておいてください。

サービス付き高齢者向け住宅整備事業の解説は、こちらから!

4.居住支援法人の指定申請方法

居住支援法人の指定を希望する法人が申請し、各都道府県が審査基準に照らして審査し、基準等を満たしていれば、住宅確保要配慮者居住支援法人として指定を受けます。

住宅確保要配慮者居住支援法人の申請の前には、都道府県との事前相談が必要になります。事前相談後は、事務取扱要綱等をご確認いただき、必要書類を提出する流れです。 ※各都道府県の指定要綱等をご確認ください。

5.まとめ

ここまで、居住支援法人について、仕組みと2021年度(令和3年度)補助金の内容をお伝えしてきました。これからの日本の住環境を充実させていく上で、セーフティネット住宅や居住支援法人は、高齢者や障害者の方等の要配慮者にとって非常に大切な取り組みとなります。

【障害福祉サービス】2021年度(令和3年度)報酬改定の解説はこちらから!

これから居住支援法人の指定申請をお考えの方、補助金の申請をお考えの方へ、申請書類を揃えるのが大変そうと感じた際は、指定申請の手続きや補助金の手続きを代行・サポートさせていただきますのでお気軽にお問い合わせください。



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